自然派ワインを楽しむヒミツその4〜池谷太輔さん(ヴァンクゥール代表取締役)
自然派ワインの輸入、卸を手がける「ヴァンクゥール」代表取締役、池谷大輔さんに「自然派ワインを楽しむヒミツ」について教えていただきます。
今回のヒミツは「長くゆっくり堪能できる」です。
自然派ワインを楽しむヒミツ その4 長くゆっくり堪能できる
自然派ワインは生きているワインなので、開けてからの変化をじっくりと楽しめるのも魅力です。ワインは開けたらすぐに飲まなければいけないと思われがちですが、そんなことはありません。自然派ワインは酸化防止剤を瓶詰めのときに最低限入れるだけなので、元々酸化のニュアンスがあります。その分開けてからも酸化に強いので、おおむね3日から5日間は楽しめます。味の変化を感じながら、自分だけの飲み頃を見つけることもできます。
※注 たとえば剥いたリンゴが酸化し、褐色化するように、ワインも自然に酸化していきます。ワインにおける酸化もネガティヴなことではありません。
自然派ワインは開けてからゆっくりと楽しめます。はじめはワインが開き、その後酸化から守るように閉じていきます。一般的なワインと比べ、この変化がはっきりとわかります。今日と明日で味わいが違うので、少しずつ飲むのにぴったりです。料理に合わせて白も赤も少しずつ飲みたい、そんなときにもいいですね。いろいろと試すうちに、自分の飲み頃がわかってくると思います。どこまでワインとして健全なのか、という見極めをしながら自由に楽しんでほしいです。ワインのなかに生きていた酵母は自己分解して、旨味成分のアミノ酸成になります。この旨味もワインの味を複雑に深いものにするのです。
開けたワインはコルクをして、室温に置いておけます。ただ、18℃以上になる季節は冷蔵庫に入れたほうがいいですね。
丸の内サロンはインターFMで月曜から金曜日までお昼の12:10〜12:30放送中です。
池谷太輔さん
Taisuke Iketani
ヴァンクゥール代表取締役。「生産者のこだわりや配慮が生み出す、最高においしいワインを日本に届けたい」という想いのもと、2005年にヴァンクゥールを設立。自然派ワインの輸入、卸を手がける。現在はフランスを中心に45の生産者と取引し、年間約200種類のワインを紹介している。http://www.vinscoeur.co.jp/
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